シンフォニック=レインプレイ雑記最終回(予定)

・5th 真トルタルート
これに関しちゃ何言ってもネタバレなんで最初から反転

トルタルートのラストを受けて明かされていく事実と、
「この雨の降る街で」以降の世界の反転にまず衝撃を受ける。
でも、それ以上に大きいのがその事実の裏にある真のトルタの想い。
双子の入れ替わりというネタ自体は読めたけど、そこの理由ってのは
深く考えていなかったから、表ルートであれだけ明るく振舞っていた
トルタがここまで重い事実に耐え、そしてその事による心の闇を
抱えて過ごしてきたというのは完全に不意打ち。
クリスに対して嘘をつくことが上手くなっていく自分をみて
それを「今の自分にとっては歌の才能よりも必要なことだった」と思う姿や
アルのふりをして手紙を出したり、その手紙の持つほの暗い力に頼って
クリスに自分をパートナーとするよう働きかける誘惑に耐えられなかっり
という裏の面と、それでもクリスと一緒にいられるだけで幸せを感じるという
少女らしい一面、それらの感情と、アルやクリスへの思い等の中で、
一人傷つきながらクリスの為を思って行動していくトルタの想いに心を打たることしきり。
あとは、このシーンではトルタは本当はこんなことを考えていたのかということを
感じながら、ただストーリーの先が気になって読み進めるのをやめられず。
新年のアルの姿で「トルタ」と呼んで貰えた時の気持ちや、手紙を出した後の放心や
その後のクリスとのやりとりとか、トルタの葛藤や絶望が心に痛い。
重い真実を背負って、自分を偽らざる得なくなって、強くならねばならなくて、嘘をつき、騙し、
でもそれによって自分自身を傷つけて、そうやってボロボロになってくトルタにひたすらに感情移入。
そんな中でも、ニンナさんやマイヤーさんのトルタへの気遣いや、コーデル先生の
あのアドバイスが心に沁みる。特にコーデル先生はいいなぁ。先生が本当にカッコいいし、
「好きになるのに資格なんて要らない」や「君にならクリスをいい方向へ変えられると思っている」
あたりの台詞は本当に救いの光明になってるよなー。
そして、アルを利用することになるとしてもと覚悟を決めた上での
「認めろ――醜い自分を。手に入れればいい。最愛の人を、最悪の方法で」
の台詞に背筋が痺れるような衝撃を受ける。これ、この手の恋愛ゲーのヒロイン
――それもメインヒロインに言わせる台詞じゃないよなー。ここまでもスゲーって
思っていたけど、この台詞でほぼ完全にこの作品に対して陥落する。
ラストの選択肢は一回通常のトルタENDの裏側の方見た後でやり直して、真エンドへ。
あー、ここでクリスに視点が戻るのね。トルタの声を久しぶりに聞けた気がして嬉しい(笑)
僕夏方式でal fine にもトルタの声入ってた方が良かったとは思うんだけどなー。
製作側で拘りたい部分でもあったのかな。まー、それはともかく、遂に事実を打ち明けてのラスト。
アルの真実の姿を見るために故郷へと。列車の中でのトルタの台詞がまた痛々しかったりもするけれど、
クリスの心の雨が上がった後の、「やっと、同じ空を見上げられるんだね」のトルタの台詞に
「そちらは今も雨が降っていますか?」の手紙の台詞を思い出してグッと来る。
そして病院に着いた後で告げられる残酷な結末。このこと自体は半ば予想済みだったから衝撃は少なかったけど、
それを受けてのトルタの「ホッとした」と「私は酷い人間なのかな?どうして涙が出ないんだろう」
の台詞にまたやられる。本当に人間くさいというか、「逃げ」のなさが心に突き刺さってくる。
エンディング。お互いに罪を背負い、そしてそれを許すことのできる相手も既にいない二人が
お互い支えあい、皆が新しい明日を生きていくために、音楽を奏でていくラスト。
これ、ある意味自分にとって理想的すぎるラストかもしれない。月並みだけど本当に感動したし。

まー、それをぶち壊すハイテンション&キーワードのあれは勘弁して欲しかったのだけど。
・6th 共通バッド
最初からやりなおして最終ルートを目指す。のっけから極めて重要っぽい選択肢が。
どっちを選べば先に進むかは明白なので、核心を目指して前進。
そして最終ルートと思いきやフラグミスって再び共通バッドルートに。
あの選択肢だけじゃ足りなかったかー。まぁ気にしないで折角だからそのまま進む。
最初やったときは随分ハッピーエンドっぽいバッドエンドだなーとも
思ったけど、分かった上でやり直すと、確かにこれはバッドエンドだと感じられるかなー。
最後のアルの台詞に込められた意味が重い。

・7th グランドエンド
そしてやりなおして今度こそ最終ルート。まーここまでの流れで行ったら誰の話かは明白なわけで。
順調に話を進めていき、ついにクリスが全てを思い出すわけで。
そして旧校舎でのトルタとの対面。この時のトルタの立ち絵の変化が実際には普段と変わらないはずなんだけど
その微妙な表情の変化の裏にあるであろう想いのことを考えるととにかく心が痛い。
しかもこれでトルタのことは解決になっちゃうのが納得行かないというかなんというか。
真トルタでトルタに感情移入してただけにこのあっさりしすぎな展開は受け入れがたいなー。
卒業演奏を経てグランドエンドへと至る展開自体は確かに良かったとは思うし、
最後のエピローグにも感動は出来たけど、真トルタへの思い入れとは比ぶべくもなく。
せめてエピローグでトルタとアルの対面くらいあればまだ納得いったのになー。
まぁ、自分にとっては真のエンディングはあっちで、グランドエンドはクリスとプレーヤーの救済と思おう。