キャラ雑感主人公分

  • 高村仁(主人公)

周囲の女性キャラに比べてヒエラルキーが微妙に低くて
普段はちょっとヘタレ気味な所もあるけど、決めるべき所は決めるって言う
あたりは、ある種丸戸シナリオの標準的な主人像っぽく。
今作だと家族思いがこうじてシスコン状態ってのがまぁ、特徴。


ただ、シスコンってーか甘やかされぶりのせいで
普段のヘタレ度が若干上がってる感じがあるところとか、
深く考えないで勢いで行動してるきらいがある辺りが個人的にはややマイナス。
まぁ、玲愛をはじめとする各キャラと主人公の掛け合いは
全般的に楽しくて好きだから、普段の状態も主人公キャラの中でもかなり好きな方ではあるけど。


んでそれ以上に、自分の中の主人公の評価を決定づけたのは里伽子シナリオの終盤。
この部分の主人公の行動は本当に凄いってーか、今までPLAYしたゲームの主人公キャラの中でも
1,2を争う位かっこいいと思えるシーンだった。(ちなみに今までで自分が一番格好いいと思ったのは
こなたよりかなたまで』で彼方が二十重の正体を知った直後に恐怖を振り払って行動するシーン)


んで、以下里伽子シナリオのネタバレを微妙に含むので未プレイの人は注意って事で。


里伽子シナリオに関してはそれまであの事実に気づけなかったってことで、
主人公を責めてる人も結構居るみたいだけど、あの状況で気づく方が難しかっただろうし、
その後の行動でペイはしてると思うのでそんなにマイナス評価にはならず。
むしろあの里伽子シナリオの終盤の駅前のシーンで、パンドラの箱を空けてしまい、
知らされる絶望的な事実と、その衝撃、自分の犯した罪に打ちのめされたあの状況にありながら、
決してあきらめず、立ち向かい続けた点にとにかくしびれた。
BADENDの様に、自責に押しつぶされてしまっても仕方ないと思えるくらいの「事実」だっただろうに。
たった一つの目的の為に、その時点での自分に出来ること、「明日の為に出来ること」を
ひとつひとつ積み重ねて、運命なんかに負けずに、「しあわせ」になる可能性を強引に示して見せた上での、
里伽子へのあの台詞。台詞だけなら結構ありふれたものだけど、この主人公がこの状況で使うからこそ
台詞に込められた「思い」と「意味」が何よりも強いし、感動も一際大きく。
奇跡に頼らずに、説得力をもって「そこ」にたどり着くことを納得させられた着地点はまた、
最高の終わり方で。この里伽子Trueエンドをもたらしたのは主人公の必死の努力と想いに
他ならないわけだし、里伽子シナリオに限って言えば、本当に主人公を格好いいと思った。