「鎖 −クサリ−」

というわけでやたら今更だけどLeafの「鎖 −クサリ−」の感想を。
例によって発売前はスルーしてたけど評判が気になって……ってタイプで、
ちょっと調べた段階で実は凄く自分好みの作品じゃないかって結構期待しながらのPLAY開始。
事件発生前のちょっとしたやりとりの時点から「これはホントに好きになるかも」って
予感はあったんだけど、1stプレイの中盤でその予感はほぼ確信に変わってて、
最終END迎えた段階では予感や期待してた更に先まで突き抜けてた。
ある一点でもって歴代ベスト級の評価。


作品トータルの評価で考えると、緊迫した状況であまりに脳天気な会話が
繰り広げられる事が多すぎるとか、謎解き要素やゲーム性が中途半端だったり
一部の設定やキャラの行動が明らかに現実的に考えると無理がありすぎだったりと
減点要素がありすぎて評価を下げざる得なくて、
(実際世間的にはあまり高評価されてるとは言えない状況っぽいし)
サスペンスや謎解き、あるいはキャラ萌えなりエロなりを求める層からは
低い評価を付けられるのもやむを得ないだろうと言った所。


ただ、自分にとってこの作品はそういう要素で評価する作品ではなくて、
(実際シナリオ構造とかも考えればライター側もそれを意図してるとは思うけど)
ある1人の真のヒロインを描く、ただそれだけの為に全てを賭けた作品だったわけで。


この真ヒロインのキャラクター性、なによりその「覚悟」と「行動」が
兎に角自分の好みというかストライクゾーンど真ん中付かれ過ぎ。
その上で、何ルートもかけてそのキャラクターを描いた上に、
それだけのルートを重ねて、やっと迎える事の出来る真ENDもまた
自分が最も望んでた部分を顕してくれたENDで私的に最高。


この系統のヒロインに対して自分が求める要素を最も理想的な形で体現したヒロインと
途中やるせない終わりを何度も迎えた上で最後に迎える最高のENDといった感じで
理想的なヒロインと理想的なENDの組み合わせっていう点である意味理想の作品。
とりあえず、ここまで心を揺さぶられた作品はシンフォニック=レイン以来ではなかろうか。
ここ数年作品の総合評価では私的ベストの上位に入る作品はいくつかあったけど、
ベストヒロインのランキングは殆ど更新されてなかったのを一気に持ってかれたなー。
トルタ@シンフォニック=レイン別格というかそもそもヒロインじゃなくて
主人公としての思い入れが強いと言うこともあって除外すれば、
ヒロイン部門で歴代トップになるんじゃないかって位ホントもう最高だった。


この作品の場合、具体的にどこが良かったか言うってのは、
このヒロインのどこが好きかって言うのとほぼ同じ意味だから
ただの自己満足にしかなら無いんで、とりあえずその辺は一旦略でこんなところで。
そのうち自己満足上等でネタバレ全開な感想も書くつもりだけど。